Vargnatt
AURA NOIRや、元SATYRICON等のCzral氏、Garm氏、96年に自殺したGrellmund氏、SATYRICON等のHaavard氏、そしてReza氏によるノルウェーのブラックメタルバンド、93年のデモのＣＤ化再発盤。
(SEWER DISGUSTやSABAZIOS、MYSTICUMのMean Malmberg氏がベースで参加！！)
ミドル／スローテンポ主体でゆっくりとドラマティック且つプログレッシヴに展開してゆく生々しいドラムに、ブモブモと生々しい低音を効かせるベース、ジージャーチーチーと歪んだ薄っぺらいチープなギターが実に90年代初期らしい古臭いブラックメタルリフを、クリーンな音色のギター／アコースティックなギターが仄かに哀愁漂わせる不思議な旋律を奏で、邪悪なヴォーカルがグェギェと呟く様にガナり、裏声のクリーンヴォーカルで気味悪く高らかに語り歌う！！実に90年代初期らしい生々しい演奏と音質による実に90年代初期らしい古臭いブラックメタルを展開しているが、クリーンな音色のギター／アコースティックなギターや裏声のクリーンヴォーカルを随所に織り交ぜて、他のブラックメタルバンドとは一線を画すアヴァンギャルドな作風に仕上がっており、風変りなブラックメタルが好みであれば楽しめるであろう一枚と成っている！！バンド最初期のデモ音源と言う事で未だ粗削りで必聴盤と言う程の素晴らしい音源では決して無いが、ULVERマニアであれば勿論の事、アヴァンギャルドでプログレッシヴな作風の地下黒金属が好みであれば購入して損は無いであろう６曲28分！！！90年代初期のノルウェーブラックメタルはやはり面白い！！！
Bergtatt
Et Eeventyr I 5 Capitler
元CODEで、元VALHALLのAiwarikiar氏、AETHENORやHEAD CONTROL SYSTEM、そして元ARCTURUSで、元BORKNAGARのGarm氏、元SATYRICON等のHaavard氏、ARCTURUSやFIMBULWINTER、元VED BUENS ENDEのSkoll氏、そしてAismal氏によるノルウェーのブラックメタルバンド、95年の名盤１stフルアルバム。
ゆったりとしたミドルテンポを軸に荒々しいブラスト等での疾走を絡めて展開してゆくrawなドラムに、太く程好い低音を効かせるベース、ジージャーと歪んだギターがメランコリックな寒々しいリフ、涙腺を刺激して已まない泣きの旋律を奏で、儚げで綺麗な男性クリーンヴォーカルが優しげに歌い、邪悪なヴォーカルが熱く喚く！！随所にアコースティックなギターやフルート等の音によるフォークなパートを交えた民俗色香るブラックメタルを展開しており、何と言っても、これでもかと琴線を震わせるメロウでメランコリックな泣きの哀愁旋律が非常に素晴らしく、朝霧に霞む静謐なる山々の間に木霊するかの様な儚いクリーンヴォーカルや森の中を迷い往く足音等のＳＥ等も相まって、これはまるで嘆きの運命を背負い森に迷う狼の哀歌の如く、美しく儚い一級品のフォーク／ブラックメタルサウンドを展開！！！！北欧の哮る大自然の荒々しさと美しいまでの民俗的哀愁に彩られた歴史的名盤、５曲34分！！！！！素晴らしいにも程がある！！！！！！
Kveldssanger
元SATYRICON等のHaavard氏、AETHENORやHEAD CONTROL SYSTEM、元ARCTURUSで、元BORKNAGARのGarm氏、そして元CODEで、元VALHALLのAiwarikiar氏によるノルウェーのフォーク／ブラックメタルバンド、96年の２ndフルアルバム。
暗く物悲しげな郷愁と哀愁の音色を奏でるアコースティックなギターに、時折絡むフルートやチェロがフォークな物悲しさと寂寞の空気をよりドラマティックに演出し、暗く寂しげで儚い男性クリーンヴォーカル／コーラスが歌う！！今作ではブラックメタル的な演奏は一切無く、全編アコースティック／フォークな作品と成っており、丁度前作１stフルアルバムのフォーク要素のみを抽出して構成したかの様な、最早フォーク／トラディッショナルなサウンドに興味が無いブラックメタルファンには少々苦痛ですらあろう一枚であり、ULVERマニア、若しくはフォーク／トラディッショナル音楽に少なからず理解のある者以外は無理して買う必要はないであろう、暗く物悲しげで物寂しげな郷愁の13曲35分！！北欧的哀愁と泣きの旋律による雰囲気は非常に素晴らしいとは思うが如何せん、僕にはフォーク／アコースティックな音楽は深く理解出来なかった。
Nattens Madrigal
Aatte Hymne Til Ulven I Manden
ARCTURUSやFIMBULWINTER、元VED BUENS ENDEのSkoll氏、AETHENORやHEAD CONTROL SYSTEM、そして元ARCTURUSで、元BORKNAGARのGarm氏、元CODEで、元VALHALLのAiwarikiar氏、Aismal氏、そして元SATYRICON等のHaavard氏によるノルウェーのブラックメタルバンド、97年の名盤３rdフルアルバム。
時折表打ちやミドルテンポ等交えつつもひたすらにブラスト主体でファストに疾走し倒すrawなドラムに、仄かに低音響かせるベース、ジージージャージャーと耳を刺すかの様な凍て付くギターが実にノルウェーらしい寒々しいリフや涙腺刺激の哀愁メロディックリフを奏で、邪悪なヴォーカルが熱く生々しく喚く！！フォーク色の強いブラックメタルからフォーク／アコースティックな音楽へ、そして今作ではひたすらに荒々しく疾走し尽くすファストでプリミティヴなブラックメタルへと変化を遂げた！！何と言っても、アルバム全編を埋め尽くす怒涛の疾走感が凄まじく且つ実に心地良く、痛い程に耳を刺す吹雪のギターが織り成す実に北欧ノルウェーらしい極寒リフと涙腺刺激の哀愁メロディの応酬、そして凍て付く荒々しい音質や演奏も相まって、正に北欧プリミティヴサウンドの鑑の如く、全てのブラックメタルファンの琴線を刺激して已まない珠玉の名盤と成っている！！！！目新しさや斬新な要素等皆無のDARKTHRONE直系、王道中の王道プリミティヴブラックメタルであり、これを聴かずしてブラックメタルは語れない最早基本盤とでも言うべき、北欧ブラックメタル史に毅然と輝く傑作、８曲43分！！！！！素晴らしいにも程がある！！！！！！
Themes From William Blake's The Marriage Of Heaven And Hell
AETHENORやHEAD CONTROL SYSTEM、そして元ARCTURUSで、元BORKNAGARのTrickster G.氏、Tore Ylwizaker氏、元SATYRICON等のHavard Jorgensen氏、元CODEで、元VALHALLのE. Lancelot氏、そしてARCTURUSやFIMBULWINTER、元VED BUENS ENDEのHugh Stephen James Mingay氏によるノルウェーのアヴァンギャルド／エレクトロニカ／トリップポップ／ブラックメタルバンド、98年の４thフルアルバム。（ARCTURUSのKnut Magne Valle氏、Stine Grytoyr氏、Falch氏がゲストで参加！！）
ミドルテンポや変拍子で打ち出されるインダストリアルなドラムに、心地良い低音を響かせるベース、程好く歪んだギターやクリーンな音色のギターがズンズンと刻みを絡めたヘヴィなリフやアダルトな愁いを帯びた洒落た旋律を奏で、Ihsahn氏辺りを彷彿させるTrickster G.（Garm）氏の力強くも甘美なクリーンヴォーカルが歌い、時折美麗で儚げな女性クリーンヴォーカルが歌う！！フォーク色の強いブラックメタルからアコースティックな音楽へと進化し、そしてノイジーなプリミティヴブラックメタルに変化したかと思えば今作ではブラックメタル的な要素もアコースティックな要素も払拭し、イギリスの画家ウィリアム・ブレイク氏の「天国と地獄の結婚」をテーマにしたサウンドトラックであるらしいエレクトロニカ／トリップポップに変異！！故に、今までの作風を期待していた真正のブラックメタルファンにはまるでゴミの様な一枚と成る事は必至なので注意が必要ではあるが、何と言っても、アンビエント的なパートを適度に絡めつつ様々な音楽要素を織り交ぜてテクノ／インダストリアルなサウンドを繰り広げる作曲センスが非常に素晴らしく、エクスペリメンタルで前衛的な現代音楽が好みであればお気に召すであろう13曲49分（Disc1）＋約20分の無音パート含む６曲52分（Disc2）！！！オススメ！！！
